【新人看護師さん必見!】せん妄とは何か?症状、特徴など簡単に5点解説します

せん妄

こんにちはWakimonです!

今回は皆さんもよくご存じの

せん妄について

投稿します

Wakimonが勤務する病棟は

毎日のように

手術が行われています

認知症や高齢の方も多く

入院後のせん妄

術後せん妄を起こす

患者様がものすごく多いです

今回はせん妄を起こしやすい患者を

4つの分野にわけて

わかりやすく解説します

それではいってみよ~😎😎😎

せん妄とは

せん妄とは

脱水、感染、炎症、貧血、薬物など

身体的な負担がかかった時に生じる

「意識の混乱」です

入院患者の2~3割におこり

高齢者、特に認知症を

合併している患者はさらに

頻度が高まるといわれています

せん妄と認知症の違い

認知症と比較したときに

せん妄には

「意識障害がある」

「急激に発症する」

「1日の中でも症状に波がある」

という特徴があります

せん妄の症状に

「幻覚」や「妄想」

「落ち着きのなさ」

あげられますが

これらは認知症の部分が多く

間違われる場合があるので

十分な観察が

必要となります

せん妄の種類

せん妄の種類は3つに分類されています

落ち着きがなくなる種類のせん妄です

身体的な症状は、興奮、大声、幻覚、妄想などです

過活動性せん妄の症状は

認知症の症状とよく似ています

しばしば認知症と

間違われることも多いです

せん妄の20%程度が

過活動性せん妄といわれています

⇒元気がなくなる種類のせん妄です

ぼんやりすることが多くなり

何事にも意欲がわかなくなります

せん妄の30%が

低活動性せん妄といわれています

⇒過活動型と低活動型が混在する種類です

過活動性せん妄と低活動性せん妄の症状が

24時間以内にどちらもあらわれるのが

「混合型せん妄」です

せん妄の50%が

混合型せん妄といわれています

ちなみに

Wakimonの働く病棟では

ほとんどが

過活動性のせん妄です😣😣😣

せん妄を起こしやすい患者の特徴5点

①認知症の患者

②高齢者の患者

③アルコールを多量に摂取している患者

④既往にせん妄歴がある患者

⑤不安、緊張のある患者

これらの特徴があります

では詳しく説明していきますね~🤗

Wakimonの働く病棟には

認知症の患者が多く

骨折や腸閉塞などで

入院してきます

認知症の患者は

なぜ痛いのか

どうして入院しているかもわからず

パニック状態なることが多いです

高齢者がせん妄になりやすいのは

脱水や睡眠不足

尿路感染症などを

起こしやすいからです

Wakimonが働く

病棟でも

入院後せん妄になる患者が

多くおられます

入院による

急激な環境の変化

骨折による疼痛などが

せん妄を引き起こします

また難聴や全盲の患者なども

せん妄を引き起こすリスクが

高いと言えます

急にアルコールを減量すると

中枢神経系(自律神経を含む)の

活動亢進により

手の震え、脱力、頭痛、幻覚 意識障害

などの症状を生じ

せん妄状態となることが多いです

既往にせん妄歴がある患者は

Wakimonの経験から

入院後、手術後に

ほぼ100%の確率で

せん妄を起こします

Wakimonの病棟にも

入院の際には患者自身

家族より

「以前の入院でせん妄をおこした」

申告してこられる患者も

おられます

そのような患者には

入院前、術前より

多職種でカンファレンスを行い

万全の態勢で

入院、手術に臨むようにしています

急なケガや事故で

入院になった患者や

初めての入院という患者様は

せん妄に陥りやすい傾向が

あります

特に高齢者では

高い確率でせん妄出現の

可能性があります

せん妄に対するケアの基本

・入院した早い段階でリスク因子の確認を行います

・せん妄リスク因子(直接因子・誘発因子)を

 可能な限り軽減します

・早期発見:定期的なモニタリング

・早期対応:原因検索、リスク因子の確認・除去

・抗精神薬の使用・評価

主治医、看護師、理学療法士、薬剤、栄養士で

カンファレンスを開き

入院中、術前、術後の

かかわり方を

個別性をふまえながら考えます

せん妄が起こった時の対応

Wakimonの病棟では

高齢者の患者が多く

せん妄リスクが高い患者が

毎日のように

入院してこられます

入院前より

確実にせん妄を起こすと

予測される患者には

最初から個室に

入院していただきます

ベットを壁付けにし

コールマットや

離床センサーを設置します

家族への付き添いも

お願いすることが多いです

また最初は大部屋に

入院していましたが

入院後せん妄を起こした患者は

ナースステーションに隣接した

リカバリ室か個室に移動し

環境を整えます

移動後は

ベッド壁付けをし

コールマットや離床センサーを

設置します

せん妄を発症した患者へは

どうして入院しているのか

ここがどこなのかを

文字に起こして

見える場所に貼付します

体動の激しい患者

転倒転落リスクの高い患者もおられ

ベッドのしたに緩衝マットを

設置することもあります

また薬剤の調整も

行います

薬剤調整には

主治医、薬剤師、臨床心理士、看護師による

せん妄カンファレンスを行います

せん妄を引き起こす原因と

なっている薬剤はないか

せん妄を発症した際

改善のためには

睡眠をしっかりとり

生活リズムを整えることが重要なので

眠剤の調整も行います

疼痛や痒みなども

せん妄の発症を促すので

鎮痛薬やかゆみ止めなどを

考慮することも重要です

その他にも

炎症反応の推移や

排便コントロールなどの

観察も必要です

Wakimonは毎日

せん妄を発症した患者と

向き合っています

毎日が勉強です!🤣🤣🤣

事例検証

今回はWakimonが経験した

せん妄を起こした患者について検証します

患者紹介

Aさん90歳女性

普段の家事、炊事は自立しており

自宅兼息子の仕事場にて生活している

昼間は息子がいるが

息子も家庭があり、夜間は独居

今回、台所で転倒しているところを

息子が発見し救急搬送

左大腿骨頸部骨折にて入院される

Aさんは今まで入院経験がなく

既往歴も高血圧くらいでした

認知症の診断はありませんが

認知機能は年相応と思われました

入院時は「痛い、痛い」と言いながらも

「ごめんね、迷惑かけて」と

看護師に対して申し訳なさそうに

話されていました

手術は翌日におこなわれることに

なりました

入院当日はご飯も摂取し

処方された鎮痛薬も内服し

就寝されました

しかし・・・

翌日の明け方

Aさんは豹変しました!😩😩😩

「私を監禁しているんやな!殺すのか!」

「家に帰るから解放しろ!」などと

鬼の形相で看護師に怒鳴り散らしました

また体動も激しくベッドから

転落しそうでした

夜勤担当の看護師は

Aさんを個室に移し

しばらく付き添いましたが

興奮は治まらず

左大腿部が骨折しているにも

かかわらず

ベッドから飛び降りようとする行為があり

やむなく家族に連絡し

息子様が来院されました

息子様は

「こんな母初めて見ます なんで・・・」と

ショックを隠し切れない様子・・・

夜勤看護師は

高齢者は急激な環境の変化に

適応できず

一時的なせん妄状態に

陥ることが多いことを説明しました

息子様は翌日の手術も心配され

付き添いをすることになりました

Wakimonは術後もせん妄になることは

確実だと思いました😶‍🌫️😶‍🌫️😶‍🌫️

主治医、看護師、薬剤師、認知症認定看護師で

せん妄カンファレンスを行いました

精神的フォローも必要なため

臨床心理士とも連携し

精神科のDrから助言をいただき

精神の興奮を治める薬剤

睡眠コントロールのための薬剤を

処方していただきました

手術室看護師との連携をとり

せん妄状態であることを

麻酔科医にも伝えてもらい

術後当日は鎮静をかけ

集中治療室で一晩

過ごしていただくことになりました

手術は無事に終わりました

しかし翌日もせん妄状態は持続し

環境の急激な変化のほかに

疼痛もプラスされ

疼痛コントロールも重要な課題となりました

息子様がいても

「食事には毒が入っている」

「拉致されている、拷問を受けている」と

食事もできず

点滴も継続していました

点滴のルートは刺入部は包帯で固定し

ルートは襟元からだし

Aさんからは見えないように

工夫していましたが

Aさんは点滴を引きちぎり

自己抜針することも多く

息子様に了承を得て

一時的に抑制を行うこともありました

息子様の付き添いも

継続していました

息子様も疲労感が漂っており

看護師の人数が多い

日勤帯には自宅で休んでいただき

夜間のみの付き添いをしていただくことになりました

日勤帯では受け持ち看護師が

頻回に訪室し

危険行動の有無を確認していました

内服は依然拒否のため

すべての薬剤は点滴で行っていました

術後3~4日目になると

少しは疼痛も和らぎ

環境にも適応できてきたのか

少し表情に変化がありました

看護師に対して

「ありがとう、ごめんね」と

入院時のAさんの表情に

少しずつ戻ってきました

理学療法士ともカンファレンスを行い

リハビリ前には

鎮痛薬を点滴し

痛みを和らげてから

リハビリを行うことにしました

離床はスムーズに行われました

離床することで

生活のリズムがつき

睡眠もまとまって

とれるようになりました

薬剤も内服に切り替えることができ

食事も少しずつ摂取できるようになりました

息子さんは夜間のみの付き添いをしていましたが

せん妄状態がおちついてきたので

付き添いは終了していただきました

しかし

危険行動の可能性はゼロではありません

ベッド壁付け+センサーマットは継続しました

術後10日目で創部の抜糸を行い

術後21日目にはリハビリ病院に

元気に転院されました

転院の際には笑顔で

看護師に対してお礼の言葉を

かけていただきました

Wakimonは心から

転院出来てよかったな~と思いました🥰🥰🥰

以上が

Wakimonが経験した事例です

まとめ

いったんせん妄を起こすと

治療の妨げになったり

症状の発見を遅らせたり

疾患の重症化をまねくことになります

予防的なケアを行うことで

せん妄の発症リスクをさげ

せん妄を発症しても

早期に離脱できるように

対応すること

また、患者様がつらい思いをせず

入院、治療を継続できるよう

療養環境をととえることも重要です

新人看護師さんは

せん妄か認知症か

迷ったときは

対応の緊急性から

まずはせん妄の可能性を優先してください

そして、身体的な面からアプローチし

早期のケア介入をしてくださいね🤗

Wakimonの病棟には

常にせん妄状態の

患者様がおられます

個々それぞれに

せん妄の出現状態は違います

個別性を考えながら対応するために

カンファレンスを開き

コメディカルの力を借り

せん妄の患者様の看護に

尽力しています

今回はせん妄について投稿しました

少しでも参考になればうれしいです

ここまで読んでいただき

ありがとうございました😆

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